星の上に載る、孔の多い袋
外皮が星のように裂け、中央に黄褐色の胞子嚢が持ち上がる。二〇一七年の再検討では、袋の表面に複数の孔があることと、下に複数の短い支えがあることが、この属の特徴として示された。 [2]
本種の孔は、袋の表面で平たく開く。小さな管が突き出し、その周囲に明瞭な輪が付くM. areolatumの孔とは違う。たくさんの穴という全体の印象だけでなく、一つの開口部の形にも種の手掛かりがある。 [2]
一つの袋を支える、いくつもの短柄
胞子嚢の下には、一本の長い軸ではなく複数の短柄がある。原著の基準標本を含む図版では、扁球状の袋を下から支える姿が確認できる。上からの写真だけでは隠れる部分なので、横から見る意味がある。 [2]
外皮は複数の裂片となり、水平に開いたり、反り返ったりする。原著は本種の外皮を吸湿性ではないと記す。湿ると開き乾くと閉じるツチグリ類の仕組みを、星形が似ているという理由だけで付け加えない。 [2]
成長した胞子が外へ出る場所
胞子は袋の内部でつくられ、成熟した内部は褐色になる。多数の孔は、胡椒入れの穴を思わせる見た目の由来でもある。孔が並ぶ表面と、下で袋を支える短柄は、役割も形も異なる構造だ。 [2]
表面はしわや細かな凹凸を持つが、同属の別種の大きく尖った疣と同じにはしない。ドット作品では、孔を単なる黒い水玉模様にせず、乾いた薄皮の上に開く小さな出口として配置する。 [2]
一種と思われていた仲間を調べ直す
Myriostoma属は長く、広い分布を持つ一種だけからなると考えられてきた。二〇一七年の研究は、形態とDNAを組み合わせ、それまでの広い扱いの中に複数の種があることを示した。 [2]
研究は孔の形、袋の表面、胞子の大きさや装飾を比較し、狭い意味のM. coliformeの基準となる材料を選んだ。属が一種だけだった時代の分布図を、現在の本種だけの地図として再利用することはできない。 [2] [1]
分布を、調べた標本の範囲で読む
再検討では、欧州の標本の形態と配列を調べ、北アメリカとハワイの情報も整理する。英国の追加基準標本には、砂質の土に発生した採集記録が残る。採集地、標本、配列を対応させることで、名前を検証できる。 [2]
論文は、ハワイ以外の北米標本については、全てのDNAを調べたわけではないことも記す。文献記載の形態が合うことと、全個体が配列で確認されたことは同じではない。分布と確認方法の範囲を合わせて読む必要がある。 [2]
読み分けるポイント
ツチグリのように、湿度で星を開閉するのか?
星形の外見が似ていても、同じ仕組みとは限らない。二〇一七年の種別記載は、本種の外皮を吸湿性ではないとしている。多孔の胞子嚢、複数の短柄、外皮の構造を合わせて、別のツチグリ類と分けて読む。 [2]
作品:ドットで描く判断
以下は制作時の原文と作品である。参照名や造形判断は制作時の記録として保持し、上の図鑑の分類範囲と区別する。
背景と記録
外皮が星のように裂け、中央に黄褐色の胞子嚢が持ち上がる。二〇一七年の再検討では、袋の表面に複数の孔があることと、下に複数の短い支えがあることが、この属の特徴として示された。
BASE STUDYは資料の形態を踏まえた新しい創作原画であり、採集標本の写真ではない。サイズ別作品では実物の識別点を残し、構図と色面を独立して設計している。
姿の解釈
星形に裂けて反り返る外皮。複数の短い柄で支えられる扁球状の胞子嚢。胞子嚢の表面に散らばる多くの平たい孔。黄褐色から褐色の乾いた質感。
ピクセルデザイン
64×64では複数の柄で支えられる多孔口の胞子嚢と星状基部を識別の軸にした。整数格子で輪郭を接続し、細い器官と背景の境目を少数色の明暗で整えている。
補助作品と造形研究
24×24は識別点を少ない輪郭で整理した研究。補助64×64は別姿勢から形態を読む独立作品。128・384・768は構図・輪郭・色面・余白をそれぞれ設計し、BASEや小さい作品の拡大・トレースではない。
PIXEL ART / 24×24
特徴を絞り込んだ24×24作品。
BASE STUDY
ドットにする前に、体の比率と立体を検討した下描き。
複数の柄で支えられる多孔口の胞子嚢と星状基部の立体と質感を検討した自然史イラスト。写真の複製や同定標本ではなく、資料の観察内容と創作的な表現を区別した完成原画である。
解像度別ネイティブ作品
NATIVE PIXEL ART / 128×128
識別点「複数の柄で支えられる多孔口の胞子嚢と星状基部」を大きな輪郭と交差する色面で構成した独立128×128作品。
NATIVE PIXEL ART / 384×384
器官の向き、重なりと輪郭を128版から描き替え、斜めの面と細い反復線を対比した独立384×384作品。
NATIVE PIXEL ART / 768×768
別の主軸と器官配置から全体を構成し、広い色面と細密な構造の密度差を設計した独立768×768作品。創作の色は実際の菌の色を示すものではない。
特徴一覧
- 多数の孔口のある胞子嚢
- 胞子嚢を支える複数の短柄
- 星状に裂ける外皮
出典・参考資料
図鑑の参照資料・確認範囲
- GBIF: Myriostoma coliformeの分類レコード — GBIF
- Sousa et al.(2017)More than one fungus in the pepper pot: Integrative taxonomy unmasks hidden species within Myriostoma coliforme — PLOS ONE/キュー王立植物園・スペイン王立植物園CSICほか
出典は、本文・要旨・書誌情報・データベース・検索結果の抜粋を区別して示しています。引用の範囲を超えて種の性質を一般化しないでください。
- GBIF: Myriostoma coliformeの分類レコード GBIF ↗
- Sousa et al.(2017)More than one fungus in the pepper pot: Integrative taxonomy unmasks hidden species within Myriostoma coliforme PLOS ONE/キュー王立植物園・スペイン王立植物園CSICほか ↗
このページでは、研究機関や公的資料で確認できる名称・分類・形態・分布の情報と、samesamebangbangによる造形の解釈を分けて書いています。特定の写真や図版を転載したり、そのまま模写したりはしていません。色や形には個体差があるため、ここに描いた姿を唯一の正解として示すものではありません。また、食べられるかどうかの判断や、採取・摂取のための資料でもありません。