ストロベリースクイッドとは何か?
Histioteuthis heteropsisは、左右で大きさと形の異なる眼をもつ中深層のイカである。赤い体と点在する発光器から、ストロベリースクイッドの名で紹介される。左右非対称な眼は異常な個体の特徴ではなく、上と下で光の条件が違う海に対応した、本種の重要な特徴である。 [1] [2]
MBARIの紹介では最大の外套長は約13cmである。これは腕まで含めた全長ではなく、内臓を収める胴の部分の長さである。大きさを比べる際には、写真の印象だけでなく、どの部分を測った数字かにも注意が必要である。 [1]
ストロベリースクイッドはどんな姿と構造を持つか?
左眼は大きく、半ば筒状に発達して上方を向く。右眼は小さく、下方を向く。上からわずかに届く光の中で獲物の影を見ることと、暗い下方で生物発光の光点を見ることでは、必要な眼の性能が異なる。左右の違いは、その二つの仕事に対応すると考えられている。 [1] [2]
大きい左眼の水晶体は黄色みを帯びることがあり、獲物の発光によるカモフラージュを見破るのに役立つと説明されている。右眼は下の暗闇にある発光を探すため、同じように大きくする必要がない。眼をつくり維持する負担と、必要な感度の関係も研究で論じられている。 [2]
生まれたときから左右が大きく違うわけではなく、成長の途中で左眼が大きくなる。幼若個体と成体を比べるときには、この変化を考慮する必要がある。完成した体の見た目だけでなく、どうその形になるかも本種の面白さである。 [2]
ストロベリースクイッドはどこに分布するか?
東部太平洋に分布する。日中には主に200〜1,000mほどの中深層にいて、夜にはより浅い層へ移動するとMBARIは説明している。海面から届く弱い光と、下方の暗闇が同時に存在する環境が、非対称な眼の働きと密接に関係する。 [1]
同じ深さでも昼と夜で光の条件は違う。単に「暗闇にすむから眼が大きい」という説明では、なぜ片方だけが大きいのかまではわからない。本種では、光がどの方向から来るかという空間的な違いが重要である。 [2]
ストロベリースクイッドはどのように暮らすか?
食物はエビ類、魚類、ほかのイカなどである。一方で、マッコウクジラ、イルカ類、大型魚などの捕食者から身を守る必要もある。赤い体は照明の下では鮮やかであるが、赤い光がほとんどない深海では黒っぽく見え、輪郭を隠すことに役立つ。 [1]
体表には小さな発光器が点在する。自分の下側から光を出して、上からの薄明かりに体の影を溶け込ませるカウンターイルミネーションに関係する。光を出すことは常に目立つためではなく、条件によっては姿を見つけにくくする方法にもなる。 [1]
自分も発光によるカモフラージュを使い、獲物の同様の仕組みを眼で見破ることもあるという関係は、深海での光の使い方の複雑さを示す。体色、発光器、左右の眼を別々の奇妙な特徴としてではなく、捕食と防御の両面から読むことができる。 [1] [2]
左右で異なる大きさの眼は、片方が未発達というだけの説明では捉えられない。上から来る弱い光を使って輪郭を探す仕事と、暗い背景に現れる発光を探す仕事では、必要な感度や向きが違う。身体の傾きと眼の向きを一緒に考えると、左右非対称が海の上下の非対称に対応する仕組みとして見えてくる。 [2]
大きな眼をさらに大きくすればすべての場面で有利になるとは限らない。限られた体に二つの異なる視覚の役割を持たせる点が、研究で検討されている。左右同じ顔が普通だという印象を離れ、海中の光がどの方向から来るかを起点に見ることが、本種の姿を理解する近道になる。 [2]
いちごのように見える体表の点と、眼そのものの働きは区別できる。体表に配置された発光器と、光を受け取る眼は、送り出す側と受け取る側という異なる役目を担う。同じ個体の表面に、光を使う複数の仕組みが集まっている。 [1] [2]
ストロベリースクイッドは何が分かり、何がまだ不明か?
2017年に紹介された研究では、MBARIが蓄積した25年分の映像を用い、Histioteuthis heteropsisの161件の観察を調べた。海中では体を斜めに保ち、大きな左眼をやや上へ、小さな右眼をやや下へ向ける姿勢が繰り返し見られた。 [2]
さらに視覚のシミュレーションを組み合わせることで、異なる眼の形がそれぞれの方向の光を見るのにどう有利かを検討している。左右の違いを眺めただけの推測ではなく、自然状態の姿勢と光学的な機能を結びつけた研究である。 [2]
この研究は眼の働きに詳しい一方、本種の寿命や野外での産卵回数まで説明するものではない。研究が明らかにした範囲を守り、深海のイカ一般の生活史を本種の確定情報として追加していない。 [2]
よくある質問
ストロベリースクイッドとは何か?
Histioteuthis heteropsisは、左右で大きさと形の異なる眼をもつ中深層のイカである。赤い体と点在する発光器から、ストロベリースクイッドの名で紹介される。左右非対称な眼は異常な個体の特徴ではなく、上と下で光の条件が違う海に対応した、本種の重要な特徴である。 [1] [2]
ストロベリースクイッドはどこに分布するか?
東部太平洋に分布する。日中には主に200〜1,000mほどの中深層にいて、夜にはより浅い層へ移動するとMBARIは説明している。海面から届く弱い光と、下方の暗闇が同時に存在する環境が、非対称な眼の働きと密接に関係する。 [1]
作品:ドットで描く判断
以下は制作時の原文と作品である。参照名や造形判断は制作時の記録として保持し、上の図鑑の分類範囲と区別する。
背景と記録
ストロベリースクイッドの大きな眼は上方の微弱な光を、小さな眼は下方の発光を捉えることに適している。作品ではこの非対称性を中心に据え、体の発光器を少数の明るい点として整理した。
この作品は資料にある生物の特徴を手がかりにした造形です。写真の構図を写すのではなく、形の大小と余白を組み直し、少ない点でもその生き物らしさが残る姿を探りました。
姿の解釈
赤紫の外套に明るい点を散らし、左右差の大きい眼と、方向の違う短い腕を描いた。
ピクセルデザイン
24×24では大小の眼・赤い外套・明るい点に絞った。余白を残し、輪郭と器官のつながりを一画素ずつ決めている。
補助作品と造形研究
64×64では発光器の位置差、鰭、腕の折れを追加した。小さな作品とは異なる細部と形の配分で描いている。
PIXEL ART / 24×24
特徴を絞り込んだ24×24作品。
BASE STUDY
ドットにする前に、体の比率と立体を検討した下描き。
BASE STUDYでは大小の眼・赤い外套・明るい点の位置関係と量感を検討した。赤紫の外套に明るい点を散らし、左右差の大きい眼と、方向の違う短い腕を描いた。形態の観察をもとに組み立てた描画であり、生物写真ではない。
解像度別ネイティブ作品
NATIVE PIXEL ART / 128×128
ストロベリースクイッドの64×64作品の特徴を引き継ぎ、主要形状を追加したネイティブ128×128作品。
NATIVE PIXEL ART / 384×384
ストロベリースクイッドの構造と質感情報を増やしたネイティブ384×384作品。
NATIVE PIXEL ART / 768×768
ストロベリースクイッドの形態・立体・陰影を最も詳しく描いたネイティブ768×768作品。
特徴一覧
- 大きさが左右で異なる眼
- 赤い外套に並ぶ発光器
- 頭の下へ曲がる腕
出典・参考資料
図鑑の参照資料・確認範囲
- Strawberry squid — MBARI
- The curious eyes of the cockeyed squid — MBARI
- GBIF:Histioteuthis heteropsisの個別分類レコード — GBIF
出典は、本文・要旨・書誌情報・データベース・検索結果の抜粋を区別して示しています。引用の範囲を超えて種の性質を一般化しないでください。
- Strawberry squid Monterey Bay Aquarium Research Institute (MBARI) ↗
- Histioteuthis heteropsis (S. S. Berry, 1913), AphiaID 341868 WoRMS / MolluscaBase ↗
- The curious eyes of the cockeyed squid MBARI ↗
- GBIF Backbone Taxonomy:Histioteuthis heteropsisGBIF ↗
このページでは、研究機関や公的資料で確認できる名称・形態・観察情報と、samesamebangbangによる造形の解釈を分けて書いています。特定の写真や映像を転載したり、そのまま模写したりはしていません。深海の映像は照明で色が変わるため、写っている色をそのまま体色として扱ってはいません。