長い毛に囲まれた小さな杯
ブリスリー・トロピカル・カップは、浅いものから深いものまで、杯状の子実体をつくるCookeina属の菌である。サンタカタリーナ連邦大学の菌類研究室は、白、サーモン、橙へと幅のある色と、透明から褐色の長い毛を特徴として紹介する。鮮やかな橙色の一枚だけが本種の全ての色を代表するわけではない。 [2]
大学の写真は、杯を上から見た面と、横から見た面を分けている。内側が滑らかな曲面であるのに対し、毛は外面と縁から伸びる。毛を傘裏のひだのように内面へ描いたり、太い枝のように分岐させたりすると、形の読み違えになる。実物の長毛と、ドット作品で省略する線とは区別して考える。 [2]
傘のひだではなく開いた子のう盤
GBIFの分類では本種は子のう菌門、チャワンタケ目に置かれる。キノコらしい柄があっても、傘の下面にひだを持つ担子菌とは異なる。コロンビアのカタログは、杯の内側の胞子をつくる面を滑らかとし、外側の毛と分けて記載している。杯形という形と、胞子をつくる面の向きとを一緒に見ると構造がつかめる。 [1] [3]
同じ資料にある杯の直径は、およそ0.5〜3センチメートルである。小さな子実体でも、長い柄や放射状の毛によって写真では大きく感じることがある。画面上の寸法を実物の寸法へ置き換えず、資料に記載された部位と単位を揃えて読む必要がある。 [3]
柄の長さと杯の色には幅がある
コロンビアの記載では、柄は中央か少し偏った位置に付き、円柱状またはやや扁平となる。白から黄白色の表面に赤みのある毛が見られ、長さにも幅がある。短い柄の小杯も、細長い柄で持ち上がる杯も、観察した向きと個体の状態を確認せず別種へ分けられるものではない。 [3]
若い杯の内面は強い橙色で、成熟したものでは淡くなると説明されている。ブラジルの大学資料が示す色の幅とも合わせ、描く成長段階を一つに決めた。内面の滑らかさ、外面の毛、淡い柄という関係を残すことが、単に全体を橙色へ塗ることよりも本種の形を伝える。 [3] [2]
腐朽した幹や枝が生活の場
コロンビアの菌類カタログは、成熟した森林、熱帯林、攪乱を受けた熱帯植生などの腐朽した幹や枝上に発生する腐生菌として紹介する。単独でも、まとまっても現れる。木に付く姿はあっても、それだけを理由に健康な生木へ病気を起こす菌と断定せず、資料の示す腐朽材という基質を保った。 [3]
同カタログは熱帯に広い記録を挙げ、コロンビア国内では複数の県と標高帯を列挙する。その国内の標高を、種が世界中で生活できる絶対限界へ読み替えない。ブラジルの大学が紹介する個体にも、杯と柄の比率や毛の見え方に幅がある。生育地の条件、観察の向き、子実体の状態を揃えず、一つの写真を全地域の標準像とはしない。 [3] [2]
長毛のある杯として描く
Cookeina属には似た杯をつくる種類があり、オレンジの杯というだけでは対象を固定できない。ここではCookeina tricholomaの名で機関が掲げる資料と、同じ学名の分類レコードを照合した。名称を確認するページに写真があるとは限らないため、分類の確認と、長い毛や杯内面の写真の実見は別々に記録している。 [1] [2] [3]
読み分けるポイント
杯の内側にも長い毛やひだがあるのか?
確認した記載では杯の内面は滑らかで、長い毛は外面や縁に分布する。内側の放射状の板を持つ普通の傘菌とは異なる。作品では杯のくぼみと外側の毛を分け、同じ模様を全面へ繰り返さない。 [2] [3]
作品:ドットで描く判断
以下は制作時の原文と作品である。参照名や造形判断は制作時の記録として保持し、上の図鑑の分類範囲と区別する。
背景と記録
ブリスリー・トロピカル・カップは、浅いものから深いものまで、杯状の子実体をつくるCookeina属の菌である。サンタカタリーナ連邦大学の菌類研究室は、白、サーモン、橙へと幅のある色と、透明から褐色の長い毛を特徴として紹介する。鮮やかな橙色の一枚だけが本種の全ての色を代表するわけではない。
BASE STUDYは資料の形態を踏まえた新しい創作原画であり、採集標本の写真ではない。サイズ別作品では実物の識別点を残し、構図と色面を独立して設計している。
姿の解釈
桃橙色の開いた杯状の子実体。杯の外側と縁から伸びる長い毛。滑らかな杯の内面。細長い淡色の柄と腐朽木への付着。
ピクセルデザイン
64×64では杯の開口と外面から伸びる長毛を識別の軸にした。整数格子で輪郭を接続し、細い器官と背景の境目を少数色の明暗で整えている。
補助作品と造形研究
24×24は識別点を少ない輪郭で整理した研究。補助64×64は別姿勢から形態を読む独立作品。128・384・768は構図・輪郭・色面・余白をそれぞれ設計し、BASEや小さい作品の拡大・トレースではない。
PIXEL ART / 24×24
特徴を絞り込んだ24×24作品。
BASE STUDY
ドットにする前に、体の比率と立体を検討した下描き。
杯の開口と外面から伸びる長毛の立体と質感を検討した自然史イラスト。写真の複製や同定標本ではなく、資料の観察内容と創作的な表現を区別した完成原画である。
解像度別ネイティブ作品
NATIVE PIXEL ART / 128×128
識別点「杯の開口と外面から伸びる長毛」を、大きな輪郭と少数の切り替え面で再配置。負の空間と傾いた主軸を設計した独立128×128作品。
NATIVE PIXEL ART / 384×384
主軸・重なり・器官の間隔を128版から描き替え、斜めの色面と分岐する線のリズムを組み合わせた独立384×384作品。
NATIVE PIXEL ART / 768×768
輪郭、器官の配置と視点を別に構成し、広い色面と細かな凹凸の密度を対比させた独立768×768作品。創作的な配色を実物の色の根拠にはしない。
特徴一覧
- 滑らかな内面を持つ杯
- 外側と縁から伸びる長い毛
- 細い中央〜偏心の柄
出典・参考資料
図鑑の参照資料・確認範囲
- GBIF:Cookeina tricholomaの分類レコード — GBIF
- Cookeina tricholoma — MIND.Funga写真・解説 — サンタカタリーナ連邦大学 MICOLAB
- Cookeina tricholoma — Catalogue of Fungi of Colombia — Royal Botanic Gardens Kew・コロンビア菌類カタログ
出典は、本文・要旨・書誌情報・データベース・検索結果の抜粋を区別して示しています。引用の範囲を超えて種の性質を一般化しないでください。
- GBIF:Cookeina tricholomaの分類レコード GBIF ↗
- Cookeina tricholoma — MIND.Funga写真・解説 サンタカタリーナ連邦大学 MICOLAB ↗
- Cookeina tricholoma — Catalogue of Fungi of Colombia Royal Botanic Gardens Kew・コロンビア菌類カタログ ↗
このページでは、研究機関や公的資料で確認できる名称・分類・形態・分布の情報と、samesamebangbangによる造形の解釈を分けて書いています。特定の写真や図版を転載したり、そのまま模写したりはしていません。色や形には個体差があるため、ここに描いた姿を唯一の正解として示すものではありません。また、食べられるかどうかの判断や、採取・摂取のための資料でもありません。