昼間の小さな傘と、暗所の光
暗い森で緑色に写る写真から、体そのものが鮮緑色の菌を想像するかもしれない。電気通信大学の研究では、新しい子実体の乳白色と、暗所の緑の光を分けて示している。体色と発する光は別の情報だ。 [3]
傘は小さく薄く、下面には板状のひだが並び、細い柄が支える。電気通信大学の研究資料には、傘と柄を持つ新鮮な子実体を使った発光の観察がまとめられている。自然史原画では、まず明るい条件で読める形を基準にする。 [3]
グリーン・ペペとヤコウタケ
シンガポールの国立公園庁NParksは、Mycena chlorophosの英語呼称をGreen Pepeとして掲載する。本ページのグリーン・ペペは、この英語呼称に沿った掲載名である。英語の名前を日本の標準和名と同じものにはしない。 [2]
日本の研究資料ではヤコウタケの名で扱われる。鳥取大学の保存菌株カタログもMycena chlorophosを登録し、ハラタケ目の菌として分類する。発光するキノコならすべて同種というわけではなく、ツキヨタケや他の発光菌とは学名で区別する。 [3] [4] [1]
暖かく湿った森の枯れた植物上に
電気通信大学の研究は、日本の八丈島や小笠原諸島などの亜熱帯域を発生地域として挙げる。自然下ではヤシ類の腐朽した葉柄などに子実体が現れる。地面に置いた鉢の飾りではなく、枯れた植物を利用する菌の暮らしがある。 [3]
同研究では八丈島の雨季と発生の関係にも触れる。これは地域と観察条件を伴った記録で、月や雨後の日数をすべての分布地に共通の規則とはしない。シンガポールのリストは、別の地域にも本種が記録されることを示している。 [3] [2]
成長とともに変わる発光
培養された子実体を追った研究は、形成後の成長に伴って光が強まり、その後は弱まる経時変化を示す。明るさを写真一枚で固定するより、成長過程の一場面として読むほうが実態に近い。 [3]
時間がたつと乳白色の子実体が茶色を帯びる変化も記録された。実験で使った材料の発光期間は、野外のすべての個体の時間を保証する値ではない。作品のモーションも、実測した発光周期を再現したものとは区別する。 [3]
発光を調べるために残された材料
野外で必要な数の子実体をそろえることは簡単ではない。電気通信大学では、培養によって子実体を得て、発光の性質を調べた。凍結や乾燥を経た試料と、新鮮な生体を同じ状態として扱わず、材料の条件を分けて検討している。 [3]
鳥取大学のTUFC 10907には、学名とともに保存菌株の受入れや採集者などの情報が残る。保存材料や実験記録は、美しい発光写真だけでは読み取れない研究の土台になる。ここに掲載するBASEは創作原画であり、その菌株の実写ではない。 [4]
読み分けるポイント
写真のように、昼間も緑色のキノコなのか?
暗所で見える緑色の光と、明るい場所での子実体の色は分けて考える。研究では白い子実体の成長と発光の変化が記録されている。発光写真だけを昼間の色見本にせず、BASEは明るい条件の形態を基準にする。 [3]
作品:ドットで描く判断
以下は制作時の原文と作品である。参照名や造形判断は制作時の記録として保持し、上の図鑑の分類範囲と区別する。
背景と記録
暗い森で緑色に写る写真から、体そのものが鮮緑色の菌を想像するかもしれない。電気通信大学の研究では、新しい子実体の乳白色と、暗所の緑の光を分けて示している。体色と発する光は別の情報だ。
BASE STUDYは資料の形態を踏まえた新しい創作原画であり、採集標本の写真ではない。サイズ別作品では実物の識別点を残し、構図と色面を独立して設計している。
姿の解釈
白〜淡灰褐色の小さく薄い傘。細い半透明の中央柄。傘裏に放射状に並ぶひだ。新鮮な子実体が放つ緑色の光。
ピクセルデザイン
64×64では淡い小傘、細い中央柄と放射状のひだを識別の軸にした。整数格子で輪郭を接続し、細い器官と背景の境目を少数色の明暗で整えている。
補助作品と造形研究
24×24は識別点を少ない輪郭で整理した研究。補助64×64は別姿勢から形態を読む独立作品。128・384・768は構図・輪郭・色面・余白をそれぞれ設計し、BASEや小さい作品の拡大・トレースではない。
PIXEL ART / 24×24
特徴を絞り込んだ24×24作品。
BASE STUDY
ドットにする前に、体の比率と立体を検討した下描き。
淡い小傘、細い中央柄と放射状のひだの立体と質感を検討した自然史イラスト。写真の複製や同定標本ではなく、資料の観察内容と創作的な表現を区別した完成原画である。
解像度別ネイティブ作品
NATIVE PIXEL ART / 128×128
識別点「淡い小傘、細い中央柄と放射状のひだ」を大きな輪郭と交差する色面で構成した独立128×128作品。
NATIVE PIXEL ART / 384×384
器官の向き、重なりと輪郭を128版から描き替え、斜めの面と細い反復線を対比した独立384×384作品。
NATIVE PIXEL ART / 768×768
別の主軸と器官配置から全体を構成し、広い色面と細密な構造の密度差を設計した独立768×768作品。創作の色は実際の菌の色を示すものではない。
特徴一覧
- 淡い小さな傘
- 細い中央柄
- 板状ひだと傘縁の条線
出典・参考資料
図鑑の参照資料・確認範囲
- GBIF: Mycena chlorophosの分類レコード — GBIF
- Fungi: Singapore species list — シンガポール国立公園庁 NParks
- 発光キノコMycena chlorophosの発光機構研究(学位論文) — 電気通信大学
- TUFC 10907: Mycena chlorophos — 鳥取大学 菌類きのこ遺伝資源研究センター
出典は、本文・要旨・書誌情報・データベース・検索結果の抜粋を区別して示しています。引用の範囲を超えて種の性質を一般化しないでください。
- GBIF: Mycena chlorophosの分類レコード GBIF ↗
- Fungi: Singapore species list シンガポール国立公園庁 NParks ↗
- 発光キノコMycena chlorophosの発光機構研究(学位論文) 電気通信大学 ↗
- TUFC 10907: Mycena chlorophos 鳥取大学 菌類きのこ遺伝資源研究センター ↗
このページでは、研究機関や公的資料で確認できる名称・分類・形態・分布の情報と、samesamebangbangによる造形の解釈を分けて書いています。特定の写真や図版を転載したり、そのまま模写したりはしていません。色や形には個体差があるため、ここに描いた姿を唯一の正解として示すものではありません。また、食べられるかどうかの判断や、採取・摂取のための資料でもありません。