太陽光が届かないのに、どう暮らす?

光合成だけが有機物をつくる仕組みではありません。熱水に含まれる硫化水素などを酸化して得たエネルギーを利用する細菌が、熱水域の生態系を支えます。ただし化学合成するのは細菌であり、巻貝やハオリムシが自分で光合成に代わる働きをする、という説明ではありません。 [資料]

体内の共生と、体の表面に付く細菌との関係も分けます。スケーリーフットは食道腺の共生菌、ガラパゴスハオリムシは体内の共生器官、ホフクラブは剛毛に付く微生物が読む手がかりです。すべての熱水動物に同じ栄養の取り方を当てはめません。

どの熱水域で、どう暮らす?

掲載名熱水域の記録暮らし・食物との関係姿の特徴詳細と資料
スケーリーフットインド洋・Kairei、Solitaireなど食道腺の共生菌から栄養を得る殻と足の鱗。硫化鉄の黒い被覆は地域で異なるスケーリーフットの図鑑 [資料]
エメラルド・ベント・スネイル大西洋中央海嶺・Lucky Strike、Snake Pitなど熱水域の微小環境。共生菌の栄養供給を本表では断定しない小さな巻貝の集まりエメラルド・ベント・スネイルの図鑑 [資料]
ギガントペルタ南大洋・東スコシア海嶺E2、E9成長と発達した共生器官の関係が研究される低い頂部の巻いた殻と広い開口部ギガントペルタの図鑑 [資料] [資料]
ホフクラブ南大洋・東スコシア海嶺E2、E9剛毛に付く細菌と、化学合成に支えられた食物との関係白い体と胸腹面の密な剛毛ホフクラブの図鑑 [資料]
ベント・バーナクルラウ、北フィジー、マヌス背弧海盆基質に固定して暮らすフジツボ。種別の食物は図鑑の資料範囲で読む積み重なる殻板。長い柄を持つ種とは区別ベント・バーナクルの図鑑 [資料]
ガラパゴスハオリムシ東太平洋海膨・ガラパゴス周辺体内の共生菌の化学合成に支えられる白い管と、先端から出る赤い鰓ガラパゴスハオリムシの図鑑 [資料] [資料]
イエティクラブ太平洋南極海嶺・発見調査域剛毛上の微生物の役割は発見紹介時点では仮説も含む長い鋏と白い剛毛。ホフクラブとは別種イエティクラブの図鑑 [資料]
ベント・ストークド・バーナクル東太平洋海膨・北緯9〜21度の識別資料蔓脚で餌を扱う固着性の甲殻類細い柄の上の殻と羽毛状の蔓脚ベント・ストークド・バーナクルの図鑑 [資料]

噴き出す熱い水の中に直接いる?

噴出口の高温の流体と、動物が暮らす周辺の混合水は別です。ホフクラブの原記載では、周囲の冷たい海水と熱水の混ざり方が、動物が集まる限られた場所をつくります。噴出口の温度をそのまま動物の体温や、耐えられる温度として使うことはできません。 [資料]

熱水域、冷湧水、鯨骨は同じ場所?

同じ場所ではありません。この一覧は、各対象の資料にある熱水域の記録を入口にしています。冷湧水や鯨の遺骸にも独自の生物群集がありますが、熱水域の種が必ずそれらにもいるとは限りません。似た巻貝やカニの写真を、別地域の別種の記録へ置き換えないことが大切です。

出典・確認範囲