基本情報

掲載呼称(属名のカナ表記)
コティレディオン
英字表記(属名)
Cotyledion
学名
Cotyledion tylodes
分類
内肛動物のステム群と解釈される固着性動物
時代
カンブリア紀・前期(Series 2、Stage 3)
化石産地・発見地域
中国・雲南省の澄江生物群

コティレディオンとは?

上の杯状部には、細く柔らかい触手が縁を囲むように並びます。下には長い柄が続き、その先の付着盤で硬い基質にとまっていました。花に見えても、植物の花弁や根ではありません。

体表の小さな硬片は杯状部だけでなく柄にも分布します。現生の内肛動物に似た体制と、現生種にはない硬片の装備が同居している点が、この化石の見どころです。

形を見分けるポイント

  • 触手が縁を囲む杯状部
  • 柄にも分布する小さな硬片
  • 柄の末端にある付着盤

化石からわかること

2013年の研究では多数の良好な標本から、触手、付着部、杯の内部を通るU字形の消化管が検討されました。口と肛門を囲む触手冠などの組合せから、内肛動物のステム群という解釈が示されています。

別の動物の外骨格に柄で付着した標本も報告されています。保存された付着関係は固着生活を考える根拠になりますが、同じ地層で隣り合った化石すべてが生前にも接していたとは限りません。

花に見える体で何をしていたか

触手を水中に広げて細かな粒子を集めたと考えられています。大きく開いた杯の輪郭だけでなく、触手が柔軟だったことと、硬片が別々の小片だったことを合わせて見ると、生体の印象が変わります。

長い柄は水底から杯状部を持ち上げます。ただし、流速や粒子の大きさをこの形だけから数値化することはできません。本ページでは推定される懸濁物食と、直接保存された器官を区別しています。

似た杯状動物との見分け方

ディノミスクスにも杯と柄がありますが、ここで重視したのは柔軟な触手冠と体表の硬片です。外形が似ているだけで、同じ群の動物だったとは判断できません。

化石では体が平たくつぶれ、柄の一部や触手が重なります。復元画の丸みと触手の開き方はその重なりを解くための解釈であり、化石に立体の姿がそのまま残っているわけではありません。

復元の解釈

BASEは柔らかい杯と触手に、離れた硬片を重ねた復元です。触手の姿勢、立体感、色は創作上の解釈で、ドット版の点の数は硬片の実測数ではありません。

ドットアートの見どころ

杯と柄の硬片、という対象固有の構造を主題にしました。24×24では識別に必要な輪郭、64×64では全体の関係、128×128では視点を変えた色面を組み立てています。

384×384は特徴的な部位を選んだ近接の造形研究、768×768は別の座標で構成した全体の作品です。各サイズは最終寸法の整数グリッドへ独立して描き、BASEや別サイズの縮小・拡大・トレースは用いていません。図式的な板や点の数を解剖学的な実測値として示すものではありません。

BASE STUDYはAI支援の復元イラストで、標本写真ではありません。色・軟体の厚み・立体的な姿勢は解釈を含みます。小さな画面の省略と、化石から確かめられた特徴を分けてご覧ください。

作品と造形研究

よくある疑問

植物なのですか?

杯と柄をもつ動物です。植物の花や根に相当する構造としては説明していません。

硬い殻で全身が包まれていたのですか?

連続した殻ではなく、杯状部と柄を覆う多数の離れた硬片が報告されています。

関連する作品

出典・参考資料

  1. A sclerite-bearing stem group entoproct from the early Cambrian and its implications (2013)
  2. UNESCO — Chengjiang Fossil Site nomination dossier, fossil descriptions and plates

出典は化石・研究内容の確認に用いています。ここに掲載するドットアートは、資料にある標本写真の転載ではありません。

シリーズ一覧へ戻る