基本情報
- 掲載呼称(属名のカナ表記)
- カプソスポンギア
- 英字表記(属名)
- Capsospongia
- 学名
- Capsospongia undulata
- 分類
- 海綿動物・普通海綿類との関係が考えられるアンサスピデリド類
- 時代
- カンブリア紀中期
- 化石産地・発見地域
- カナダ・ブリティッシュコロンビア州、バージェス頁岩のウォルコット採石場
カプソスポンギアとは?
底は狭い付着部で海底につながり、上へ向かって幅が増します。側面は滑らかな直線ではなく、数段の環状の膨らみを伴って緩くうねります。上端は大きく開き、ろ過した水を外へ出す大孔と考えられます。
表面には長さ方向の低い稜と溝が並びます。主な水管はこれらに沿い、薄い壁の中で小さな水路の網とつながります。外へ放射する長い棘や花のような触手をもつ形ではなく、水を通す壁と広い開口の関係を読む海綿です。
資料:rom170
形を見分けるポイント
- 狭い付着基部から上へ広がる曲がった円錐形
- 広く開いた上端の大孔
- 側面の幅広い環状の膨らみ
- 縦方向の低い稜・溝と水管
化石からわかること
1920年にCorralia undulataとして記載された化石が、後の再検討でCapsospongiaへ移されました。完全な選定タイプ標本には四つの主要な環状部が見られます。上部だけ残る標本や、上端を欠く標本もあるため、一つの破片の高さを完全な個体の寸法と同一視できません。
Rigbyによる1986年の再検討とRigby・Collinsの2004年の研究は、バージェス頁岩の海綿を比較する重要な資料です。本属は普通海綿類の初期の系統との関係で議論されていますが、現生の浴用海綿と同じ柔らかい素材だけでできたものとして理解するのは適切ではありません。
資料:rom170
開口と小さな孔で水をめぐらせる
大きな上端の開口は水の出口、小さな孔は水の入口として考えられます。水が壁を通る間に有機物の粒子を取り込む、海綿としての生活を想像できます。大きい孔があるから口で餌をかじったということではありません。
縦の水管と、それを結ぶ小さな水路の配置は、単純なコップ型の外見の中にも構造の違いがあることを示します。大きな作品では壁面へ焦点を移し、輪郭だけでは見えない水の通り道を造形の要素にしています。
資料:rom170
サンゴに似た姿を見分ける
曲がった円錐形と横の膨らみは、古生代の角状のサンゴを連想させます。しかし外形の印象だけで分類は決まりません。本種では、開いた上端と水管をもつ壁を、刺胞動物の触手やサンゴの放射状の隔壁と取り違えないことが重要です。
同じ海綿でもワプキアは比較的細長い袋状の体で、骨針束の配置が注目されます。カプソスポンギアでは上へ広がる曲がった輪郭と幅広い環状のうねりが目立ちます。すべての化石海綿を同じ網目の花瓶として描くのではなく、それぞれの記載された形を比べます。
復元の解釈
付着部、環状の膨らみ、上端の開口を基準に、薄い壁をもつ海綿として表現しています。外へ突き出す大きな骨針束やサンゴの触手は追加していません。
色と壁面の質感、環状部の奥行きは解釈です。模式的に水管を強調するサイズでは、標本写真そのものとは異なる造形研究として見せています。
資料:rom170
ドットアートの見どころ
24×24の主作品は、特徴を絞った輪郭と色面で表しました。64×64の補助作品は、その輪郭と保存構造を見比べるための作品です。小さい作品の線や点は器官数や体節数の計測図ではありません。
128×128、384×384、768×768は、部位・視点・姿勢・色面と空間の関係を変え、それぞれの整数キャンバスへ独立して描きました。他サイズやBASEの拡縮、トレースは使っていません。
BASE STUDYはAI支援の自然史イラストで、標本写真ではありません。保存された構造と、色・厚み・質感・立体的な姿勢の解釈を分けて紹介しています。部分化石の作品は、未知の全身を確定した復元ではありません。
作品と造形研究

AI支援の復元イラスト。色・質感・姿勢は解釈を含みます。




よくある疑問
サンゴの仲間ですか?
外形は角状のサンゴを思わせますが、海綿動物として研究される化石です。
横の輪を数えると年齢が分かりますか?
輪の数から年齢を計算する根拠はありません。ここでは外形と成長の形を比較する特徴として扱います。
関連する作品
出典・参考資料
出典は化石・研究内容の確認に用いています。ここに掲載するドットアートは、資料にある標本写真の転載ではありません。
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